論文の書き方がなかなかまとまらないので、ちょっと寄り道を。
スキンケア、ボディケア製品などでよく知られている「ザ・ボディショップ」は、ブライトンから始まったとつい先ほど知りました。1976年、アニータ・ロディックさんという女性が、天然原料を使った手作り化粧品を販売するお店をブライトンに開いたのが始まりだそうです。日本上陸は1990年。確か、私が中学生か高校生の頃にボディショップの製品が流行った覚えがあります。
ブライトンにも支店があって、時々行きますが、他の支店と全く変わらない店内とスタッフで、発祥の地らしさは全くありません。でも最初のお店はおそらく別の場所にあっただろうし、ブライトンはアート性に富んだ物や、自然に優しい物を扱う小さいお店が多いので、新しいブランドがブライトンから始まるというのもわかる気がします。
因みに、ブライトンの支店には日本人のスタッフの方がいらっしゃいます。今後行ったら、ブライトンが発祥の地って知っているか聞いてみようかな。
2009年7月15日水曜日
論文の書き方①
先日予告したとおり、論文の書き方の手順をまとめてみたら、どこかの教科書に載っているような内容になりました。。が、何回かに分けて書き出してみます。
1.論文は「氷山の一角」
論文に書かれていることは著者が経たプロセスのほんの一部に過ぎず、その裏には膨大な量の文献、分析、思考錯誤が行われている。あらかじめ相当な知識がある場合(この道何十年という専門家など)や、絞られた特定の枠組みの中で書く場合を除いて、論文執筆には近道はない。イースト・アングリア大学のJ先生の言葉を借りると、論文を書くことは、迷路の中で出口に通じる糸をつかんでいると信じながら進んでいくこと。
2.理論と事象
学術論文には、①理論(theory)と、②事象(empirical issue)(あるいは事例(case)と呼ばれるもの)が入っている。論文を書く場合、理論から入るか、特定の事象から入るかという違いがある。授業で課される論文の場合、理論や質問(research question)がいくつか決められていて、その中から選んで、あてはまる事例を探すことも多い。ただし、修士論文のように、理論・事象ともに全くの自由という場合もある。この場合、分析したい社会問題(=事象)から始める場合の方が多い(クラスメイトの修士論文の中間発表を聞く限り)。
3.理論枠組み
事象から始める場合、それを分析するための理論枠組み(theoretical framework)を見つける必要がある。最初に事象のどういう側面(angle)に着目するかを決めて、文献を読んだり、先生のアドバイスをもらったりしながら、理論枠組みを絞っていく。
1.論文は「氷山の一角」
論文に書かれていることは著者が経たプロセスのほんの一部に過ぎず、その裏には膨大な量の文献、分析、思考錯誤が行われている。あらかじめ相当な知識がある場合(この道何十年という専門家など)や、絞られた特定の枠組みの中で書く場合を除いて、論文執筆には近道はない。イースト・アングリア大学のJ先生の言葉を借りると、論文を書くことは、迷路の中で出口に通じる糸をつかんでいると信じながら進んでいくこと。
2.理論と事象
学術論文には、①理論(theory)と、②事象(empirical issue)(あるいは事例(case)と呼ばれるもの)が入っている。論文を書く場合、理論から入るか、特定の事象から入るかという違いがある。授業で課される論文の場合、理論や質問(research question)がいくつか決められていて、その中から選んで、あてはまる事例を探すことも多い。ただし、修士論文のように、理論・事象ともに全くの自由という場合もある。この場合、分析したい社会問題(=事象)から始める場合の方が多い(クラスメイトの修士論文の中間発表を聞く限り)。
3.理論枠組み
事象から始める場合、それを分析するための理論枠組み(theoretical framework)を見つける必要がある。最初に事象のどういう側面(angle)に着目するかを決めて、文献を読んだり、先生のアドバイスをもらったりしながら、理論枠組みを絞っていく。
2009年7月6日月曜日
オバマ大統領の本
この本は1995年、オバマ大統領が政治家になる前に書かれたものです。オバマ大統領の生い立ちについては、父親がケニア人で母親がアメリカ人(白人)、ハワイで生まれたこと、幼少の頃インドネシアに住んでいたことなどは知っていましたが、詳しいことはこの本を読んで初めて知りました。
本は3部構成になっていて、第1部はハワイとインドネシアで過ごした幼少の頃、第2部はシカゴの貧困地域で活動していた頃、第3部はケニアへの旅となっています。
偶然とは言え、ドラマのような人生を送っている方なのですね。この本を読んで、オバマ大統領にとって、アメリカという国が内包している人種、貧富の差、文化・宗教の違いなどは、自分と家族の問題であって、幼い頃からずっとそれらに接してきていることがわかります。
第2部のシカゴ編には、白人とアフリカ系アメリカ人の貧富の差が大きいシカゴで、若いオバマ氏が貧しい人たちの生活環境の改善にどうやって取り組んだかが、失敗や葛藤も含めて率直に書かれています。コミュニティ開発、貧しい人たちのエンパワメントなどが出てくるので、開発学の授業で取り上げてもいいような内容です。
第3部のケニア編には、オバマ氏が自分の父親とその家族が生きてきた環境を理解しようとする過程が書かれていますが、ケニアの空気がよく伝わってきて、アフリカに行ったことのある人は共感できる部分が多いと思います。
ということで、すごい生い立ちの人が大統領になったなと改めて思いました。途上国(特にアフリカ)に関するお仕事・勉強されている方にはおすすめしたい一冊です。
本は3部構成になっていて、第1部はハワイとインドネシアで過ごした幼少の頃、第2部はシカゴの貧困地域で活動していた頃、第3部はケニアへの旅となっています。
偶然とは言え、ドラマのような人生を送っている方なのですね。この本を読んで、オバマ大統領にとって、アメリカという国が内包している人種、貧富の差、文化・宗教の違いなどは、自分と家族の問題であって、幼い頃からずっとそれらに接してきていることがわかります。
第2部のシカゴ編には、白人とアフリカ系アメリカ人の貧富の差が大きいシカゴで、若いオバマ氏が貧しい人たちの生活環境の改善にどうやって取り組んだかが、失敗や葛藤も含めて率直に書かれています。コミュニティ開発、貧しい人たちのエンパワメントなどが出てくるので、開発学の授業で取り上げてもいいような内容です。
第3部のケニア編には、オバマ氏が自分の父親とその家族が生きてきた環境を理解しようとする過程が書かれていますが、ケニアの空気がよく伝わってきて、アフリカに行ったことのある人は共感できる部分が多いと思います。
ということで、すごい生い立ちの人が大統領になったなと改めて思いました。途上国(特にアフリカ)に関するお仕事・勉強されている方にはおすすめしたい一冊です。
2009年7月5日日曜日
自転車
先月のある日曜日、部屋でパソコンに向かっていたら、外が騒がしくなりました。窓の外を見たら、すぐ下の通りで裸の人たちの自転車パレードが行われていました。老若男女、体をペイントしている人、ローラースケートの人、普通に走っている人も。でも、みんなちゃんと靴は履いていました。裸足では危ないですけどね。
あとでわかったのですが、「World Naked Bike Ride」という世界各地で行われている環境保護のキャンペーンなのだそうです。車を使うのをやめよう、原油への依存を減らそうというメッセージをこめて、裸で自転車なのでした。
2009年7月3日金曜日
読みやすさ
ジョージ・ワシントン大学には、論文を無料で添削してくれるライティング・センターがありました。事前に予約をして論文を持って行くと、アメリカ人の学生が見てその場で直してくれるのです。サセックス大学にはそういうセンターはないので、英語のチェックはしてもらっていなかったのですが、先日、外部の方に有料で添削してもらいました。特に読みやすさ(readability)を改善してほしいとお願いしました。今日、添削されて返ってきたのですが、なるほど確かに読みやすくなっています。私の文は長くなりがちなので、余計な情報は削って、短くした方がいいようです(これは、たぶん日本語もそうですよね・・)。それに、もっと読む人のことを考えて文を書かないといけないんだなと思いました。
先月末に2本の論文を提出したあと、私なりの論文の書き方の手順をまとめ中です。というのは、1つ目の論文を書く際に、効率の悪いやり方をしてしまったので、その反省から。まとまったらブログにも書きます。論文の書き方は人それぞれですし、これを読まれる方にはほとんど関係ないと思いますが、自分の備忘録のために・・。
写真はブライトン・ピアの上にかかる虹です。
2009年7月2日木曜日
ケンブリッジ大学
6月の第二週、ケンブリッジ大学(University of Cambridge)で開かれたタンザニアについての会議に参加してきました。ケンブリッジはロンドンから1時間北上したところにあります。サセックス大学のようにキャンパスがあるわけではなく、大学と街が一体化しています。今年創立800年だそうで、歴史の重みの感じられる素敵な大学でした。会議は大学内のアフリカ研究センターで開かれました。私は勝手に古い建物、古い会議室・・をイメージしていたのですが、同センターは内装が新しく、会議室もきれいでちょっと意外でした。
会議のテーマは「タンザニアのアイデンティティ:過去と現在(Tanzanian Identities Past and Present)」で、スワヒリ語の写本の歴史、ザンジバルの昔の貨幣、ニェレレ大統領の現在のイメージ、教会、ダラダラ(バス)で働く人たち・・などタンザニアに関する様々なトピックが取り上げられて、勉強になりました。
普段は周りにタンザニアを研究している人がいないので気づきにくいですが、この会議に出て、私はタンザニアのことはほとんど何も知らないんだなと思いました。それに当然といえば当然ですが、タンザニア専門の方々はみんなスワヒリ語ができるんですね。スワヒリ語の勉強を再開しなくては。誰か教えてくれないかな。。
会議のテーマは「タンザニアのアイデンティティ:過去と現在(Tanzanian Identities Past and Present)」で、スワヒリ語の写本の歴史、ザンジバルの昔の貨幣、ニェレレ大統領の現在のイメージ、教会、ダラダラ(バス)で働く人たち・・などタンザニアに関する様々なトピックが取り上げられて、勉強になりました。
普段は周りにタンザニアを研究している人がいないので気づきにくいですが、この会議に出て、私はタンザニアのことはほとんど何も知らないんだなと思いました。それに当然といえば当然ですが、タンザニア専門の方々はみんなスワヒリ語ができるんですね。スワヒリ語の勉強を再開しなくては。誰か教えてくれないかな。。
登録:
投稿 (Atom)