2009年2月1日日曜日

ミュージカル

少し前になりますが、フラットメイトのAとSと、ロイヤル・パビリオンの隣にあるシアター・ロイヤル(Theatre Royal)に、ミュージカル「キャバレー(Cabaret)」を見に行きました。シアター・ロイヤルは200年の歴史があるそうで、劇場は古くて味のある造りでした。

「キャバレー」は映画にもなっていて、日本では2007年にミュージカルが上演されたようですが、私は今回初めて見ました。ブロードウェイ・ミュージカルの「シカゴ(Chicago)」にもちょっと似ていますが、「キャバレー」は1931年のベルリンが舞台で、ナチス・ドイツが取り上げられているので、より深くて悲しい内容です。

ストーリーはシンプルで、アメリカ人小説家とイギリス人のキャバレー歌手のロマンスと、その2人が住む宿の女主人と果物屋さんのロマンスの2本柱です。果物屋のおじさんは果物をあげながら、女主人にアプローチしていくのですが、パイナップルで女主人にプロポーズするシーンがあって、確か果物屋さんが「あなたの部屋をパイナップルでいっぱいにしてあげる」と言い、女主人がそれに感動して、2人でひとつのパイナップルを持ちながら歌い始める・・といった感じだったと思いますが、微笑ましくて思わず笑ってしまいました。

ですが、果物屋さんはユダヤ人で、後半はナチスのユダヤ人迫害が出てくるので、悲しい展開になります。前半の派手でセクシーな音楽・ダンスと、後半の重い展開の対比が鮮やかでした。それから最初は気づかなかったのですが、舞台のセットや衣装などから、ベルリンの前衛的な雰囲気が出ていました。昔、列車で東ドイツを通ってベルリンまで旅したときに感じた独特の暗さなどを思い出したりして、上手な演出だなぁと思いました。こういう大人向けのミュージカルもいいものですね。

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