2011年8月31日水曜日

アンティーク

今から1年以上前になりますが、前回の投稿に書いた友人Aに誘われて、ブライトン・カレッジで行われたBBCのアンティーク・ロードショー(Antiques Roadshow)の公開撮影を見に行きました。イギリスに来てからほとんどテレビのない生活を送っているので、テレビで見たことはなかったのですが、さまざまな骨董品の鑑定士たちがイギリス各地を回り、一般の人たちが自分の家にある骨董品を持ち寄って、鑑定してもらうという番組です。

撮影が行われたブライトン・カレッジは、ケンプタウンにある私立の学校で、カレッジと言っても大学ではなく、幼稚園から高校までの一貫校です。昨年ケンプタウンに住んでいた頃、バスでそばを通っていたのですが、敷地のなかに入るのは初めてでした。撮影は中庭で行われ、周りを囲む150年前に建てられた歴史のある建物を見るだけでも楽しめました。

鑑定ですが、絵画、食器、ジュエリーなどのグループに分かれていて、受付で指定されたグループの鑑定士が座っているテーブルに品物をもっていって見てもらうという流れです。みんな熱心に鑑定士の説明を聞いています。高価な物や歴史的に面白い物が見つかると、カメラがセットされて撮影が始まります。蚤の市で安く買ったカップとソーサーが実は高価なものだとわかり、持ち主がわっと驚くという鑑定番組ならではの見所もありました。

東アジア専門の鑑定士も活躍していました。日本や中国の骨董品には漢字が書かれていることが多いですが、その鑑定士の方は分厚い辞書をひきながら漢字の意味を説明されていました。東洋人の私が近くにいると、プレッシャーになってご迷惑かなぁと思って、そのテーブルは早めに離れましたが。

2011年8月28日日曜日

アルンデル

先日、ウェスト・サセックス州にあるアルンデル(Arundel)に行ってきました。3年前にブライトンに来たときからフラットメイトとして仲良くしてくれたスペイン人の友達Aが、博士課程を終えてウィーンに引っ越すことになったので、最後のブライトンの週末に、まだ行ったことのなかったアルンデルに行くことにしたのです。

アルンデルは、アルンデル城(Arundel Castle)を中心とした小さな街で、ブライトンから電車で1時間くらい西に行ったところにあります。アルンデル城は、11世紀にフランスからやってきてイングランドを征服したウィリアム1世から領地を与えられたアランデル伯ロジャー・ドゥ・モンゴメリーが、この地を敵襲から守るために建てたものです。その後、19世紀後半にほとんど全て改築されました。第二次世界大戦中には、軍が配備されて、外国からイングランドの南の沿岸部を守る要地ともなっていたそうです(出典:Castles of the World)。

アルンデル城には今も18代目ノーフォーク公爵ご一家が住んでいて、奥のプライベート・エリアには入れませんが、それ以外のお城の中や庭園は一般公開されています。武器庫から始まり、教会、ダイニングルーム、リビングルーム、客間、ゲストルーム、図書室などを見学しましたが、どの部屋も豪華で見ごたえがありました。廊下には、歴代のノーフォーク公と公爵夫人の肖像画がずらりと飾ってありました。

お城の中は撮影禁止だったので写真がありませんが、男爵のホール(Baron’s Hall)にあった2つの暖炉は、今まで見たことがないような大きな暖炉で、私がニューヨークで借りていたアパート位の面積でした。

アルンデルの街には、他にも大聖堂やアンティークのお店などがあって、日帰り旅行にちょうどよかったです。 最後に、Aとクリームティー(紅茶とスコーンとクロテッドクリームとジャムのセット)をして、おしゃべりして帰ってきました。Aがブライトンからいなくなるのはとても寂しいですが、最後にアルンデルでの思い出ができて良かったです。

2011年8月17日水曜日

東アフリカと日本のビジネス環境

今日は、世界銀行のプレスリリースのタイトルを見て、エイプリルフールかと思いました。タイトルは「国際金融公社(IFC)と世界銀行の報告書によると、東アフリカにおけるビジネスのしやすさは日本に匹敵し得る(East Africa Could Match Japan in Ease of Doing Business, Finds IFC-World Bank Report)」。アジアの新興国ではなくて日本?でも、世銀がエイプリルフールに嘘の記事を出すとは聞いたことがないし、そもそも今日は4月1日ではないし・・。

本文を見てみたら、今日発表された報告書「2011年東アフリカ共同体のビジネス環境(Doing Business in the East African Community 2011)の指標によるようで、「仮に東アフリカのもっとも優れた規制・手続きが全て実施されたとしたら、東アフリカのビジネス規制環境は日本と同じレベルになる(If the best of East African regulations and procedures were implemented across the board, the business regulatory environment in East Africa ... would be comparable to that in Japan)」とのことです。東アフリカの国々には、すでに指標ごとに成功事例があって、それらを全て実施したら、ビジネス環境指標の世界ランキングは日本と同じ18位になる、そのくらい東アフリカのビジネス環境は改善されてきた、ということのようです。

たまたま日本の今年のランキングが18位なので、引き合いに出されたのかもしれませんが、私が知っている東アフリカの国タンザニアと日本での公的な諸手続きにかかる時間と労力の違いを考えると、日本を持ってくるのはちょっと飛躍しすぎでは・・?と思ってしまいます。時間があったら、根拠となる指標とランキングについてもう少し調べてみたいところですが。

2011年8月1日月曜日

震災に関する論文

私がよく利用している学術誌の出版社「Wiley」が、今年12月末まで、地震・津波、放射線リスクなどに関する論文を選んで、オンラインで無料公開しているのを見つけました。英語ですが、ご参考まで。
「がんばろう日本 - Wiley-Blackwellは、震災への対処に役立つ雑誌論文を無料公開します」