2009年9月28日月曜日

キヌアとケフィア

先週水曜に帰国しました。東京はブライトンより暖かくて気持ちが良いです。そして、少しずつ「日本」が自分に浸透してくる感覚がします。心地よくもあり、ちょっと抵抗感もあり。。毎度のことながら。

さて、ブライトンで食べていた食材を2つご紹介。ひとつめは南米の穀物、キヌア(Quinua)(左の写真)。イギリスに行く前から名前は聞いたことがあったのですが、自然食品店Infinityで見つけて買ってみました。見た目は鳥のエサのようなのですが、茹でるとリゾットのようになります。味はほとんどなく、プチプチとした食感が面白いです。キヌアと野菜の煮込みは、ラタトゥイユと並んで、冷蔵庫の野菜室お掃除メニューでした。

ふたつめはケフィア(Kefir)。クラスメイトのNからケフィア粒を分けてもらって育てていました。ケフィアは、日本で以前コマーシャルがあったので知られているかもしれませんが、コーカサス地方のヨーグルトです。「ヨーグルトきのこ」と言われることもあるようです。日本では乾燥した粉末状ケフィアが売られていますが、私がもらったのは生のケフィア粒。見た目はきのこというより、白いそぼろです。瓶に牛乳とケフィアを入れて、常温で1~2日置いておくと牛乳が発酵してヨーグルト状になります。ヨーグルト部分はざるで濾して、ざるに残ったケフィア粒は瓶に戻し、新しい牛乳を足すと、またヨーグルトが作られます。 私は豆乳でも作っていました。

新しい食材を使うのは実験のようで楽しいですが、時々失敗することもあります。以前、エスニック食料品店Tajで売られていたニガウリを使って、ゴーヤチャンプルを作ったら、苦すぎて食べれませんでした。違う種類だったようです。作っている最中、フラットメイトのSから「それは苦いと思うよ」と警告されていたにもかかわず、チャンレンジャーなので、やってみないと気がすまないのでした。

2009年9月9日水曜日

手洗い

予定を変更して、2週間後に帰国することにしました。ということで、ブログに載せていなかった写真を少しずつ載せていきます。

右の写真は、新型インフルエンザが流行りだしてからIDSの洗面に貼られた手洗い励行のポスター。一番下に書かれている「The power is in your hands(力はあなたの手に宿っている)」という標語が目にとまり、思わず写真を撮ってしまいました。

「Your health is in your hands(あなたの健康はあなたの手にかかっている)」という標語は聞いたことがあるのですが、イギリスの国民保健サービス(NHS)はこのポスターを作る時に、どうしてpower(力)という言葉を選んだのでしょうか。power to control germsという意味なのかもしれませんが、この標語だけ見ると、何だか手から不思議なパワーがわいてきそうな感じがするのですが・・。

2009年9月5日土曜日

修士論文

9月1日に修士論文を提出して、修士プログラムの全課程が終わりました。提出してすぐには実感がなく、またしばらく休んだら授業が始まるような感覚だったのですが、クラスメイトやフラットメイトが、次々に自国に帰っていっていくので、終わったという気持ちになってきました。

先月はずっと修士論文にかかりっきりでしたが、やっぱりなかなか進まず苦労しました。8月中旬、論文を書きつつも、最終的に何が言いたいのかがはっきりしないままだったので、ある日、「こんなの何を作るかわからずに料理しているのと同じだ。何を作るか決めていないなら、そもそも料理するな!」と自分で自分に怒って、「結論が出るまで帰らない!」と決めて寮を飛び出し、近くのカフェでひたすら考えたりしました。

その後、なんとか突破口を見つけて書き進めました。最後の方はフラットメイトのA(バルセロナを案内してもらった)や英語の添削をお願いしたMが励ましてくれたので、とても助かりました。論文を書くときはできるだけオープンに、いろいろな人の意見を聞きながら進めるのが大事だと改めて思いました。

論文を書いているときは、とにかく考える時間がたくさんあるので、他にもいろいろなことを考えました。この1年を通じて、自分は何を研究したいのか?社会科学に何の意味があるのか?政治学とガバナンスの違いは何か?などを考えていたので、自分なりの哲学というか、いろいろな気づきがあって良かったです。忘れないうちに書き留めておこう・・。

写真はバルセロナのサグラダ・ファミリア聖堂の階段です。