2012年4月7日土曜日

学びの海

ダル・ジャーナルに書いたとおり、3月中旬にブライトンに戻ってきました。調査に行く前と同じ家に戻ってきたこともあり、わりとすぐに生活は落ち着きました。ただ予想通り、真夏のダルエスサラームから来たので、ブライトンの春は私にとってはとても寒いです。

ブライトンに戻ってきてから、タンザニアから持ってきた本や書類を整理しながら、博士論文の構成について考えています。博士論文を書いている最中の友人、あるいは書き終わった友人の話を聞いていると、書いている間に構成はどんどん変わっていくようです。ひとつの章がふたつに分かれたり、別々の章を一緒にしたり。

昨年、博士論文を提出したスペイン人の友達Aは、構成を相当練ってから書き始めて、結果的に文章の修正にあまり時間がかからなかったそうです。Aはかなり優秀なので、誰でも同じようにできるわけではありませんが、私も見習って、構成をじっくり考えて、枠組みから固めていこうかなと思っています。

因みにスワヒリ語で、博士号は「shahada ya juu(シャハダ・ヤ・ジュー=上の学位という意味)」、あるいは「shahada ya uzamivu(シャハダ・ヤ・ウザミヴ)」というのですが、uzamivuという言葉は「沈む」という意味のzama(ザマ)という動詞から来ているそうです。私の中では博士課程というと、shahada ya juuのように、上に上がっていくイメージだったので、初めて聞いたときは驚きました。でも、底を目指して奥深くまで潜っていく、追究するという意味が含まれているようです。学びの海を潜るということですね。私も構成を決めたら、あとは潜るのみです。どこまで行けるかわかりませんが、じっくり深く潜っていくのが楽しみです。

写真は、ロンドンのウェストミンスター(国会議事堂)です。先日初めて中を少し覗いてきました。